ブランドアイデンティティとは、企業が顧客に「どのように思われたいか」を表現するものです。 ロゴマークや色といったビジュアル要素だけでなく、メッセージやトーン&マナー、社会的活動など、ブランドに関するさまざまな個性や取り組みを包括する概念です。
ブランドアイデンティティを確立することで、競合他社との差別化を図り、売り上げを高める効果を期待できます。そのためには、さまざまな視覚要素を戦略的に決定していく必要があります。
この記事では、ブランドアイデンティティの作り方を実例とともに解説します。
ブランドアイデンティティデザインとは
ブランドアイデンティティをデザインするとは、ブランドアセット全体や、ロゴマークやカラーなどの目に見える要素を作り、ブランドイメージを左右するデザインを決めていくことを意味します。ここで決めた内容は、ブランドの指針をまとめたブランドガイドラインを構成するものとなり、ウェブサイトを構築したり、マーケティング資料や名刺、SNSコンテンツを作成したりする際に使用するデザインの基準となります。
ブランドアイデンティティの重要性
ブランドアイデンティティは、さまざまな接点経由でブランドに触れる顧客に、一貫した印象を与えるものです。キャッチフレーズや独自のロゴ、特徴的な色の組み合わせなどがあることで顧客の記憶に残り、ブランド認知が高まります。ビジュアル要素を統一し、デザインに関する取り決めを作ることで、後々に顧客からのロイヤルティや信頼が高まりやすくなります。これは、この事業者ならいつも同一品質のサービスや製品を得られると顧客が感じられるようになるからです。
競争の激しい市場においては、強力なブランドアイデンティティは競合他社との差別化を図る有効な手段となります。顧客が数ある白いTシャツから1枚を選ぶ際、多くの場合で決め手となるのがブランドです。ターゲット層に響くブランドアイデンティティデザインを行い、ブランド戦略を強固にすることで、小規模企業であっても市場で優位に立ちやすくなります。
ブランドアイデンティティデザインに不可欠な要素
ブランドアイデンティティはさまざまな要素から成り立っており、それらはすべてブランドガイドラインを構成するものとなります。
ブランド構築の過程では、まず経営理念やブランドの価値観、ターゲット層、望むブランドイメージを決めていきます。こうした決定が、ブランドアイデンティティデザインを構成する以下の要素を決める際に役立ちます。
- フォント(書体)
- カラーパレット(色の組み合わせ)
- ロゴ
- 写真のスタイルや加工方法
- 視覚要素
- ブランド名
- ブランドのタグライン(ブランドアイデンティティなどを簡潔に表す言葉)
ブランドアイデンティティを作るための8つのステップ
1. ブランドアイデンティティを作るための準備を行う
ブランドを表現するものは、ロゴマークなどの視覚要素だけではありません。ブランドの価値観や価値提案、コミュニケーションスタイル、経営理念なども含まれます。
ブランドアイデンティティを確立する前に、まずはブランドそのものの方向性を固めていく基盤づくりが必要です。基盤づくりには、ターゲット層が望むブランドの在り方について理解するために市場調査を行うことや、ブランドストーリーを作ること、競合状況を把握することが含まれます。
ブランド名を選択する
ブランドの方向性を固めたら、次はブランド名を選択しましょう。ブランド名を決める際には、以下のようなさまざまなやり方があります。まず、ブランド名で事業の何を伝えたいのかを考えることが大切です。
- ブランドで事業者個人を前面に表現する場合は、マツモトキヨシのように自分の名前を使うのが一つの手です。
- 名前だけで何を提供しているかをわかるようにしたい場合は、日本郵便や日清食品のように事業内容を伝えるフレーズを取り入れる手法が有効です。
- 遊び心あふれる、今までにないようなものを作りたい場合は、2つの単語を組み合わせた造語や派生語などを使用するのが良いでしょう。たとえば掃除用品などを販売するダスキンは、ほこりを意味する英単語「dust(ダスト)」と日本語の「ぞうきん」を組み合わせた造語です。
また、自分が候補としているブランド名が、特に同一業界内の他ブランドで、すでに使用されていないか、商標登録されていないかを確認することも必要です。加えて、ブランド名をSNSアカウントやドメインの名前として利用できるかどうかも、調べておく必要があります。
また、ビジネスネームジェネレーターを使うのも有効です。ジェネレーターでは事業に関する情報を入力すると、ブランド名の候補が表示されます。候補のブランド名がヒントとなることもあります。
2. 市場調査を行う
市場調査は、ブランドアイデンティティのデザインにも役立ちます。
何もない状態から市場調査を始めようとすると、どこから手を付ければよいか迷ってしまうかもしれません。まずは、競合の状況を調べることをおすすめします。業界で広く使われているフォントスタイルは何か、ロゴの文字は可読性とデザインのどちらを重視したものが使われているかなどが調べるポイントとして挙げられます。
業界内でトップのブランドを調査することで、どのフォントや色がターゲット層に響くのかを理解できます。ファッション業界のように飽和状態にある市場では、競合分析を行って自社の差別化ポイントを見つけることは特に重要です。
3. ブランドの美的要素に関する指針を決める
次に、雰囲気や魅力をどう表現するかに関する指針を決めます。方針が明確になると、ブランド戦略が成功しやすくなります。
指針を決める際には、まず顧客にブランドに対してどんな感情を持ってほしいかを考えていきます。感動する、好奇心が刺激される、ワクワクする、落ち着くなど、さまざまな感情が考えられます。次に、どんな色や視覚要素がこうした感情を呼び起こすことができるのかを考えます。さらに、このような視覚要素をまとめたムードボードを作成すれば、ブランドアイデンティティをデザインしやすくなるでしょう。
文具ブランドのカキモリのウェブサイトでは、ロゴはシンプルでありながら、写真のスタイルやトーンによって、ブランドの美しさがすぐに感じ取れるようになっています。
4. ロゴのデザインを決める
次にロゴをデザインしていきます。デザインする際には、以下の基本ルールに従うようにすると、ブランドの世界観を表現するロゴを作りやすくなります。
シンプルにする:
シンプルなロゴは汎用性が高く、ウェブサイトのファビコンや広告など、あらゆる用途で利用できます。
複数のデザインを考える:
ワードマークとアイコンの両方を作ってみるのも一案です。複数のデザインを用意することで、さまざまな用途でロゴを使用できるようになります。
たとえばキリンビールは、ウェブサイトには赤単色のキリンロゴとテキスト、Instagramのアイコンには赤に加えて黄色と白を用いたロゴイラスト、ファビコンにはシンプルな「K」を使用しています。
ウェブサイト:
Instagramのアイコン:
ファビコン:
文脈・文化を考慮する:
一般的なシンボルや物の画像を使う場合、そうしたシンボルが文化や文脈を問わず意図するメッセージを伝えられるかを確認しておきましょう。
上記のルールを把握したら、ロゴのデザイン制作に取り掛かります。デザインの経験値を問わず、使えるツールがいろいろありますので、活用してみましょう。強力なブランドアイデンティティを築くための近道となります。
おすすめなのは、Canva(キャンバ)やShopifyの無料ロゴメーカーです。Google検索を使えば無料の画像素材を簡単に見つけられますが、そうした素材をCanvaなどに取り込んで、ロゴ制作に活用するのも良いでしょう。たとえば、ヘアケアブランドであれば「ヘアブラシ SVG」とGoogleなどの検索エンジンで検索すると、素材を見つけられます。
Shopifyの無料ロゴメーカーでは、企業名や業種、ロゴの用途(SNS用など)などの情報に基づいて生成されるテンプレートが提供されます。機能はCanvaより制限されていますが、テンプレートから色やフォントなど基本的な要素を変更することが可能で、初心者には最適です。
Canvaの場合は、事前に設定されたテンプレートを使い、アイコンや色、フォントを変更したり、デザイン要素の配置やサイズを調整したりしてロゴを作成します。
5. ブランドフォントとブランドカラーを決める
ブランドガイドラインには通常、推奨フォント一覧や使用方法に関するルールが記載されています。たとえば、SNS用のコンテンツや見出しには楽しげなフォントを、本文にはシンプルなフォントを選ぶなどのルールが考えられます。
ブランドが伝えたいイメージは、色やフォントで表現できます。たとえば、緑はクリーンな感じを、泡のようなサンセリフフォントは遊び心を伝えられます。
日産自動車は、シンプルで読みやすい独自のフォント「Nissan Brandフォント」を使用しています。Nissan Brandフォントは4種類のバリエーション(ファミリー)から構成されており、見出し名や本文、脚注などの記載箇所に応じて使用する書体が指定されています。色に関しては、サイト全体で車体や写真などにさまざまな色が用いられていますが、ブランドのメインカラーである白・黒・赤・グレーは一貫して比較的広い範囲に使用されています。
6. 写真のスタイルを絞り込む
新しいコレクションや商品カタログ、SNSに掲載する画像は、雰囲気を統一させてブランドイメージを保つことが重要です。そのためには、構図や彩度を定めたガイドラインやフリー画像を選ぶ際の基準を設定する必要があります。
こうしたガイドラインを策定する際、前のステップで決めたブランドカラーが参考になります。SNS画像に使用する写真フィルターを決めるというのも良いでしょう。ほかにも、モデルの選択やセットの配置、ロケーション、照明の選び方なども一貫性を保つことが求められます。
一例として、アパレルブランドのYOKO CHAN(ヨーコチャン)は、モデル写真を撮影する際、顔が写らないように工夫することで一貫性を保っています。
7. アセットライブラリを作成する
ブランドアイデンティティを構築する際に必要なのは、フォントやロゴだけではありません。ウェブサイトの装飾やパッケージデザインなど、さまざまな用途に使えるほかの視覚要素もアセットライブラリとしてまとめておくことが重要です。アセットライブラリとは、デザイン素材集のようなものです。具体的には、写真や矢印のようなグラフィック要素、パターンやテクスチャー、キャラクターマスコットなどが含まれます。
画像ファイルの種類
ブランドアイデンティティデザインを進める際、ベクター画像とビットマップ画像の2種類の画像ファイルを扱うことになるでしょう。
ベクター画像は、ピクセルではなく線などで構成されており、さまざまなサイズに拡大・縮小できるのが特徴です。SVGやAI、EPSが一般的なベクターファイル形式です。ベクター画像は通常、デザインソフトウェア内でロゴやグラフィックのデザインに使用されます。
一方、ビットマップ画像はピクセル(画素)で構成されているため、拡大・縮小に制限があります。主なファイル形式は、JPEG、GIF、PNGです。JPEGはウェブ用に画像を小さいファイルサイズに、PNGは背景を透明にすることができます。GIFではアニメーションを作成できます。
8. ブランドガイドラインを作成する
ブランドガイドライン(ブランドスタイルガイド)は、ブランドの表現に関するすべての決定を整理するのに役立ちます。ブランドガイドラインを作成することで、広告や投稿、メールなどを準備する際、常に一貫性を保てます。
また、事業拡大によって、デザイン業務をオンライン秘書やブランディング代理店、社内スタッフに委任する場合にも、ブランドガイドラインは役立ちます。
ブランドガイドラインには、以下の要素を記載するようにします。
- メインロゴやサブロゴのデザイン
- メインカラーとサブカラー
- パターンやアイコンといったブランドの視覚要素
- ブランドロゴの使用ルール
- ブランドで使用するフォントと使用ルール
- ブランドストーリーや歴史
- ブランドポジショニング
- ターゲット市場と顧客層の属性に関する情報
- SNS用グラフィックの例
- ブランドのコミュニケーションスタイルや世界観
ブランドアイデンティティをブランディング現場で活用するには
ブランドアイデンティティは、決めた内容を実際に使用していくことで強固なものとなります。そのためには、ブランドが表示されるすべてのプラットフォームや場所で、一貫したスタイルを適用する必要があります。こうすることで、望むブランドイメージが消費者の中で定着していくようになります。
オンラインストアをブランディングする
事業活動を続けていると、自分のオンラインストアが必要になってくるでしょう。ECモールや第三者のチャネルではなく、自社で構築したオンラインストアなら、視覚要素をブランドアイデンティティどおりに設定できるようになります。
ウェブサイトを自社で構築する際には、ブランドガイドラインに沿うようにして、ブランドアイデンティティが保たれるようにしましょう。ブランドアイデンティティを保つうえで、注意すべきポイントは以下となります。
ストアテーマ:
テーマは、ウェブサイトの骨組みとなるテンプレートです。ブランドアイデンティティに合ったものを選び、フォントや色、画像を自分のブランドに合わせて編集しましょう。
写真とグラフィック:
写真のスタイルは、一貫している必要があります。Shopifyのテーマにはグラフィック要素があらかじめ含まれている場合があるため、テーマを選ぶ際はこうした要素がブランドに適しているかどうか確認しましょう。
フォント:
ほとんどのテーマでは、エディター内でフォントを選択できます。使用したいフォントがテーマにない場合は、コーディングなどの専門知識が必要になる場合があります。
ロゴのバリエーションと配置:
用途に応じて、適切なロゴバリエーションを選ぶことが求められます。ファビコンには最もシンプルなロゴを、ホームページにはメインのロゴを使うと良いでしょう。
カラーパレット:
ブランディングデザインの最初の段階で色の組み合わせを決定する際、16進数で表記された色の数値(カラーコード)を用意する必要があります。テーマ内でカラーコードを使用することで、ブランドカラーを指定できます。
商品やパッケージにブランドアイデンティティを反映させる
ブランドアイデンティティは、Tシャツのラベルといった商品そのものや、包み紙などの商品パッケージ、配送パッケージなど、あらゆる箇所に反映させるのが良いでしょう。パッケージや商品にブランドアイデンティティデザインをうまく反映させるには、以下のことを念頭に置いてください。
- 印刷業者に発注をかける場合も、セルフサービスのオンライン印刷サービスを利用する場合も、色やサイズが適切であるか、商品を販売する事業者自身が責任をもって確認する。
- ロゴやその他のブランド要素を表示できる場所が多ければ多いほど、顧客にブランドを覚えてもらえる可能性が高まる。
- ロゴのバリエーションは、各用途に適したものを使用する。
マーケティングや顧客対応でブランドイメージを伝えていく
SNSでロゴを大きく何度も表示するというのは賢明ではありません。日常の中でさりげなく商品を目にする機会があるようにするのが理想です。ロゴはパッケージなどにさりげなく表示させる程度が良いでしょう。ブランドアイデンティティは、写真や色を一貫させれば、うまく伝えていけるものです。発送通知メールや会計など、顧客とのコミュニケーションが生まれるあらゆる経路で一貫して伝えていく必要があります。
ブランドアイデンティティデザインを外注するには
予算に余裕があれば、ブランアイデンティティを専門とするデザイナーにデザインを外注し、印象に残るブランドを作り上げることをおすすめします。その際、さまざまな用途で利用できる重要なアイテムに焦点を当てることが大切です。たとえばEコマースなら、まずはロゴの作成を依頼し、次に汎用性のあるカラースキーム(色彩計画)を考えてもらうのが良いでしょう。この二つを整えれば、色を組み合わせたり、ロゴのサイズや配置を工夫したりするだけで、パッケージやウェブサイト、SNSなどブランド全体で一貫性を保つことができるようになります。
ブランドアイデンティティのデザインを外注する際には、以下を心がけましょう。
ブランド用のテンプレートを作成してもらう:
テンプレートは、コンテンツやマーケティングで何度も再利用できます。顧客が特によく目にする場所で使われるものについて依頼するようにしましょう。
ビジョンを明確にしておく:
デザインを外注する前に、ブランドの方向性をはっきりとさせておきましょう。望むスタイルやミッション、ターゲット層について、なるべく詳細な情報を提供することで、より良いものが作成しやすくなります。
デザイン制作に過度に干渉しない:
ビジョンを明確に伝えておけば、デザイン制作の工程で細かく指示を出していく必要はありません。プロの専門知識を信頼しましょう。
ブランドデザインの外注先を見つけられる場所
自分の好みに合う作品を持ち、重点を置きたい分野を専門にしているデザイナーを見つけることが重要です。フリーランスのデザイナーやデザインスタジオのプロフィールを閲覧できるサイトには、以下のようなものがあります。
Shopifyに登録されたさまざまなプロジェクトに対応できる選りすぐりのプロを見つけることができるぺージです。Shopifyを使ってECストアサイトを構築する予定のある場合は、特におすすめです。ページは英語ですが「Language spoken」で日本語を選択すると、日本人や日本語が話せる事業者を見つけることができます。
フィルター機能を使って自分のビジョンやスタイルに合うデザイナーを見つけることが可能です。
デザイン専用のサイトではありませんが、プロジェクトに適したフリーランスデザイナーを見つけることができます。
ブランドアイデンティティのデザインを外注する際に必要な費用
1971年、有名なNike(ナイキ)のスウッシュをデザインしたデザイナーの報酬は35ドル(当時の為替で11,000円ほど)でした。一方、今日では大手ブランドが数百万円以上のコストをかけてブランディングパッケージを作成することもあります。重要なのは、プロジェクトに適した外注先を見つけ、ビジョンや期待を明確にすることです。
小売店やレストランでは、メニューデザインや看板、その他の内装や外装といった物理的なデザインに200~1,000万円ほどかかることが一般的です。
一方、オンライン事業では、デザインが必要となるのはロゴやカラースキーム、テンプレートといった基本的なデジタル要素のみとなります。高額になりやすいのはロゴですが、制作したいものを明確にし、経験が比較的浅いデザイナーに依頼するなどして、低価格に抑えれば2万円ほどで済む場合があります。より経験豊富なデザイナーに依頼する場合、同様の仕事内容で30万円ほどかかることもあります。
まとめ
ブランドアイデンティティを確立することは、企業の認知度を高め、競合他社との差別化を図るうえで重要です。これは、フォントやカラーパレット、ロゴなどの視覚要素を戦略的に選択し、一貫性を持たせることで実現します。また、市場調査や競合分析を行い、ターゲット層に響くデザインを決定することも不可欠です。
Shopifyを利用すれば、専門知識がない人でも、こうしたデザイン要素を簡単に作成できます。オンラインストアを開設する予定で、強力なブランドアイデンティティを構築したいと考えている人は、ぜひShopifyをご活用ください。
よくある質問
ブランドアイデンティティとブランドイメージの違いは?
ブランドアイデンティティとブランドイメージの違いは、行動の主体にあります。ブランドアイデンティティはブランドが顧客に向けてアプローチをかけるため、主体はブランド側です。一方、ブランドイメージは顧客がブランドに対して抱く印象であるため、主体は顧客です。
ブランドアイデンティティを作るメリットは?
- ブランドや商品の価値を効果的に伝えられる
- ブランドに対する信頼性が高まる
- 事業の方向性を明確にできる
ブランアイデンティティを作る際の注意点は?
- ブランドを構成するすべての要素において一貫性をもたせる
- 独自性を持たせて競合との差別化を図る
- 市場の変化に対応できるように柔軟性を持たせる
ブランアイデンティティで企業が成功した事例は?
ユニクロ:
あらゆる人のために服をつくる「MADE FOR ALL」をブランドアイデンティティに掲げ、環境保護やリサイクル活動を積極的に推進しました。その結果、商品だけでなく、持続可能な未来を見据えた企業姿勢が顧客に響き、広範な支持を得ることに成功しました。
BOSS:
缶コーヒー市場において、ターゲット層を的確に把握し「働く人の相棒」といったイメージを前面に打ち出すことで差別化に成功し、トップブランドとしての地位を確立しました。
文:Yukihiro Kawata