世界中の小売店がShopify POSを使うことによって、実店舗とオンラインストアを統合しています。しかも、ただデータや在庫を統合するだけではなく、ここには様々なチャンスが眠っています。本日は実店舗とオンラインストアのプラットフォームを統合するメリットを見ていきましょう。
ストアフロントを統合するメリット
在庫、注文、顧客データを1つのビューで閲覧できると、小売業者はビジネス全体で何が進行しているかをリアルタイムで把握することが可能になり、収益を拡大させる情報に基づいたビジネス上の意思決定ができます。お客さまは、つねに在庫と連動した最新の情報が得られるメリットと、注文の閲覧や支払い、発注処理の柔軟性を享受することができます。
ショッピング・ジャーニーの多様化
ユニファイドプラットフォームの場合、購入や支払いに関して追加のオプションをお客さまに提供することができます。商品をカートに入れ、プロモーションコードを入力した後、希望があれば店舗での受け取りを選択することも可能です。または、店舗を訪れた後にお客さまにメールでカートのリンクを送信し、家で快適に購入を完了してもらうこともできるのです。
POSに配送情報を統合することも可能です。73%の消費者はすべてのタッチポイントにおける注文の追跡を望んでいます。Shopify POSとほかのユニファイドコマースのプラットフォームにより、実店舗またはオンラインでの注文が完了したかどうかわかる追跡ナンバーをお客さまに提供できます。つまり、商品の購入から注文処理、追跡に至るまで、注文の管理は簡単になるのです。
ブランドに対する顧客インタラクションの正確な把握
かつてのインターネット以前のショッピングでは、顧客行動の追跡は、お客さまが来店して購入した商品の勘定書を管理することに限られていました。現在ではショッピング・ジャーニーは複雑になっていて、購入が完了するまでに多くのチャネルを経由します。統合済みのデータのビューを確認することで、あなたはすべてのタッチポイントにおける顧客行動を追跡できますし、それぞれのタッチポイントは再エンゲージメントと顧客教育の機会を表しているといえるでしょう。
たとえば、ある人のジャーニーは、Facebook上の広告をクリックするところから始まります。それから、あなたのストアでアカウントを作り、商品を見て、カートに入れ、ストアを離れます。そこであなたはカート内の商品についてメールすると同時に、ローカル店舗の情報も伝えられます。お客さまはオンラインでカート内の商品を購入するか、ローカル店舗に足を運ぶか、オプションが与えられたことになります。
こうしたインタラクションはすべて効果的に追跡できるので、あなたはチャネルを横断する顧客行動の重要なインサイトを見逃さずに済みます。この情報はSNS広告のターゲティングや、オーディエンスが訪れるあなたのサイト全体の改良に役立ちます。
そしてあなたが提供するパーソナライゼーションは、自分が大切にされているとお客さまが感じられるレベルのものになります。このパーソナライゼーションは、ショッピング体験の提供方法にも拡張されます。
カスタマイズされたショッピング体験
お客さまは今日ではカスタマイズを当然のこととして期待しています。購入履歴を確認すれば、小売業者は顧客の好みを理解でき、ショッピング体験やマーケティングコミュニケーションを調整することができるでしょう。
販売チャネル全体にわたる顧客行動を分析ツールを使って理解することで、将来の購買予測や、最適なタイミングで最適な商品をお勧めすることが、可能となります。各個人のショッピングの傾向をベースとして、何がもっとも魅力的な提案なのかあなたは理解できているので、堅実なロイヤルティプログラムの構築にも役立ちます。
そして、従業員が顧客プロファイルやハイレベルなビジネス分析ツールにアクセスできれば、販売相手に対するより深い理解が得られ、その場で相手に適したサービスを提供できるでしょう。従業員による分析ツールへのアクセスを許可している企業の売上が最大で106%伸びた事例があるのは、何も不思議なことではありません。
リアルタイムな商品アップデート
商品情報の可視化は非常に重要です。94%の消費者は、完全な透明性を提供するブランドに対して長くロイヤルティを持つそうです。もっと透明性を高める方法とは何でしょう? そこで正確な在庫情報を維持しましょう。そうすることで、いくつかのアドバンテージが得られます。
- 信頼できる在庫情報。消費者は、オンラインで見た商品が実店舗で探しても見つからないといらいらします。予想外の在庫切れは、あなたの評判を損ね、顧客を永遠に失うことにつながりかねません。在庫情報をすべてのチャネルにわたって共有することで、お客さま(およびスタッフ)は商品があるかどうかを完全に確認できます。実際、64%の消費者は、明らかでわかりやすい商品情報が提供されているかどうかによってストアを選んでいます。
- 価格の一貫した正確性。複数のストアフロントを持つと、チャネルやロケーションによって価格が異なるというリスクを抱えることにもなります。しかし販売チャネルが同期されていれば、価格を適宜調整して、全体的に正確で一貫した価格提示をすることが可能です。
- 需要に応じた発注と在庫管理。お客さまは、そこに無いものを買うことはできません。正確な在庫把握ができれば、在庫が切れる前に必要な発注内容を確認できるため、顧客のみならずあなたにとっても役立ちます。小売業者は在庫の問題によって1兆ドル近くを損失しているのですから、在庫を可視化して把握することは不可欠です。
交換と返品の利便性
オンラインストアとローカル店舗を連携させることで、購入後のポジティブな体験もお客さまに提供することができます。
一貫性のないシステムは、面倒な在庫管理と会計、それに苦痛に満ちたカスタマーエクスペリエンスを生み出します。
Shopify POSとほかのユニファイドプラットフォームで簡単に実装できる利点の1つが、商品がどこで購入されたかにかかわらず、どのロケーションの店舗でも返品が受けられるという柔軟性です。Narvarの2018年の消費者返品レポートによると、快適な返品体験が得られた89%のリピート客はもう1度購入する傾向が高くなっています。そのため、便利な返品体験の提供は、潜在的にあなたの顧客維持率と収益の向上につながります。
効率的なスタッフマネジメント
最後に、ユニファイドプラットフォームは新規スタッフの教育やオンボーディングも簡単にします。いくつものシステムを学習することは、いくつものログインやインターフェイス、機能を覚える必要があることを意味します。すべてを1つに統合したプラットフォームにより、従業員は販売体験を強化するテクノロジーを直感的に学び、使用することができます。これは、従業員の離職率が高いビジネスにとってはとくに重要です。
また、在庫の自動アップデートと顧客情報のトラッキングによって、従業員によるデータ入力の量が減るため、ユーザーエラーのリスクを減らすことにもつながります。
多くのプラットフォームでは、従業員にPINやログインを割り当てることもできます。これにより、彼らの売上をモニタリングして、苦戦している人には追加のトレーニングを提供することが可能になります。
小売の未来
ユニファイドコマースのアプローチの核心は、販売チャネルとバックエンドオペレーションの統合によって重要な顧客タッチポイント間の調和を生み出し、その結果すべての部分の顧客体験が一貫したあなたのブランドの延長線上にあると感じられるようにすることです。
マルチチャネル戦略も同じ目標を意図していますが、個別のソリューションを使用すると、コストの高いシステム統合に依存し、結局は一貫性がなく信頼できない体験を生み出すリスクを負うことになります。
1つのプラットフォームですべての人に販売することができれば、オフラインとオンラインの境界線はほとんどなくなり、購入と出荷はスムーズにつながっているように買い物客には感じられ、あなたとスタッフはサイロ化されたデータやビジネス運営に必要な多様なツールのために苦闘することから解放されます。このようなシームレスな体験に顧客は満足するだけではなく、次第にそれを期待するようになります。一例を挙げると、60%のショッピング体験は開始と完了でそれぞれ異なるデバイスが用いられています。
すべての販売チャネルのために1つのプラットフォームを検討すべきタイミングは、まさに今なのです。ユニファイドコマースによって皆様のビジネスも飛躍できるでしょう。