本記事では、さまざま業界におけるShopifyの成功事例を紹介します。事例を通じて、効果的なShopifyの使い方をご確認ください。
Shopifyの導入事例:日本編22選
Shopifyの導入事例:食品編7選
ゴーゴーカレーグループ
株式会社ゴーゴーカレーグループは金沢発のカレー店として、ニューヨークでも人気を集めています。
ゴーゴーカレーグループがShopifyを選んだ理由は、カレーを販売するプラットフォームを構築するにあたって、さまざまな機能や拡張性を求めていたためです。また、ドメインを変えずに通貨や言語設定ができ、海外展開が容易に行えることもShopifyを選定した理由の1つでした。
同社は、ShopifyでECサイトをリニューアルした後、売上300%アップを達成しています。
Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)
Soup Stock Tokyoは日本全国に60以上の店舗を展開し、主にスープとカレーを提供する店舗です。安全で美味しい食材にこだわり、女性を中心に多くの支持を集めています。
同社は実店舗とECサイト間の連携と、ギフトサービスの課題を解決するためにShopify Plusを採用し、ECサイトをリニューアルしました。その結果、熨斗の名入れサービスなどのクオリティを維持したまま、実店舗とECサイト間のポイント連携をシームレスに行えるようになりました。
亀田製菓株式会社
亀田製菓株式会社は「亀田の柿の種」などの米菓でよく知られている企業です。
同社はECサイトをリニューアルする際、Shopify Plusを活用しました。リニューアルによって、顧客一人ひとりの情報が把握しやすくなり、それぞれに合ったマーケティングが可能になった結果、集客と売り上げは前年比を上回りました。
現在は国別にドメインを切り替えられるShopify Plusの機能を活用し、越境ECを視野に入れています。
カンロ株式会社
カンロ株式会社は、110年の歴史を持つキャンディメーカーです。同社は、初の直営店「ヒトツブカンロ」の商品を中心に扱うオンラインストア「Kanro POCKeT」を立ち上げました。
同社は、Shopify Plus導入のメリットとして、顧客の反応を確認しながら機能の追加や改善ができることを挙げています。また、マーケティング関連のアプリが豊富で、万が一アプリが機能しないなどの不具合が生じても、サポート体制が手厚いため、安心できるとも語っています。
導入により、市場を顧客の属性ごとに細分化するセグメンテーションや、細分化した市場にマーケティングを展開するターゲティングといった課題をワンストップで解決できるようになったそうです。
オリオンビール
オリオンビールは、沖縄を代表するビールメーカーです。従来は販売できる商品数が少なく、銀行振込のみのECサイトを運用していましたが、新型コロナウイルスの影響を受け、ECサイトの刷新を決意しました。そして、サブスクリプションを導入する可能性を考慮し、柔軟性、拡張性、使いやすさの点からShopifyでECサイトを構築すると決めたのです。
Shopifyを導入した結果、商品ラインナップを大幅に拡充することに成功しました。また、沖縄以外の人にもオリオンビールを届けることにもつながり、今ではECサイトで購入する人のほとんどが県外の人です。
オリオンビールはビールだけでなく、ビールグラスや提灯などのオリジナルグッズの販売にも力を入れ、さらなる収益拡大を目指しています。
CHOYA shops株式会社
CHOYA shops株式会社は「ウメッシュ」で知られるチョーヤ梅酒株式会社の子会社であり、梅体験専門店「蝶矢」を運営しています。梅体験専門店「蝶矢」は、顧客自らが梅や砂糖などの素材を選び、オリジナルの梅酒やシロップを手作りする体験ができる店舗です。
緊急事態宣言で実店舗の運営が困難になった際、同社は素材をキットとして販売するオンラインストアをShopifyで立ち上げました。オンラインストアは初日から完売するほどの反響で、緊急事態宣言以降も短期間で実店舗の予約倍率を11.5倍から30倍にまで引き上げるなどの成果を達成しました。
ブルーボトルコーヒー
ブルーボトルコーヒーはアメリカで生まれ、日本で20店舗以上のカフェを展開しています。同社はゼロからサイト構築ができ、自走できるグローバルに対応したプラットフォームを求め、Shopifyに出会いました。当初は通常プランを利用していましたが、事業拡大に伴い、計測・広告タグの一括管理ができるGTMに対応したShopify Plusへのアップデートを決めています。
同社は、ECもまたひとつのゲスト体験であるととらえ、オンライン、オフラインを問わずユーザーとのコミュニティを作る取り組みを続けています。
Shopifyの導入事例:アパレル編4選
COHINA(コヒナ)
COHINAは、155cm以下の女性をターゲットにしたファッションブランドです。低身長な創業者が、サイズやシルエットの悩みを解消するために立ち上げました。身長が低いばかりに似合うと感じた服もサイズやシルエットが合わず、着られる服の選択肢が限られてしまう現実に苦しんでいたためです。
専門知識がなくても簡単に使え、カスタマイズも自由に行える利点に惹かれ、同社はShopifyを選びました。アプリが豊富で、顧客の反応を見ながら商品の再販などを考えられる点も長所として挙げています。
同社はまた、身長が低いという共通の悩みを持つ世界中の人々にもサイズの合う服を届けるため、Shopifyを活用してグローバル展開することを目指しています。
Allbirds(オールバーズ)
Allbirdsはサンフランシスコ発のスニーカーブランドで、世界で最も快適なシューズを目指して商品開発を続けています。自然由来の素材を用い、環境に配慮した商品を提供しているのが特徴です。
実店舗でShopify POSを導入したことで、顧客が試着後すぐに商品を購入できたり、在庫やサイズ、色などの確認をスムーズにおこなったりできるようになりました。
Keniamarilia(ケニアマリリア)
keniamariliaは、座波ケニア氏が立ち上げたアパレルブランドです。着物文化の永続を目指し、上質な着物を丁寧にリメイクした世界にひとつしかないアイテムを提供しています。
ECサイトの開設時は別のプラットフォームを利用していたものの、信頼するマーケターからShopifyを勧められ、Shopifyへサイトを移行しました。Shopifyの導入により、海外の顧客からも購入されるようになりました。以前から海外進出を視野に入れていたため、Shopifyを選んで正解だったと語っています。
土屋鞄製造所
土屋鞄製造所は、長年にわたり質の高い革製品を手掛ける老舗ブランドです。ランドセルから大人向けのバッグまで、時間が経つほどに深まる革の魅力を大切にした製品を提供しています。
Shopifyを導入した理由は、少人数でもECサイトの運営や改善ができるためです。また、拡張性が高くさまざまツールを利用できることや短時間で検証や実装が完了できることも決め手になりました。Shopifyを導入した結果、本来やるべきブランディングや顧客体験の向上により注力できるようになりました。
Shopifyの導入事例:雑貨編2選
株式会社Francfranc(フランフラン)
株式会社Francfrancはインテリア雑貨を中心に販売する1990年創業のブランドで、特に20~30代女性に支持されています。Shopifyでオンラインストアをリニューアルし、3年で売り上げを約5倍に増やしました。
成功した理由の1つに、Shopifyの適切な活用があります。売り上げを倍にする目標を叶えるには、事業拡大に限界がないことが不可欠です。Shopifyならサーバーを自動で管理できるため、安定したサイト運営ができました。また、業務を滞らせる原因になりやすい物流を自動化できたことも、売り上げアップに貢献しました。
カキモリ
カキモリは、文具を中心とした個性豊かな店舗です。文具愛好家からは聖地とも評され、オーダーノートや筆記具で書く楽しさを伝え続けています。
従来は店舗販売のみだったのものの、外国人観光客からの購入が増えたことを機にShopifyでECサイトを構築しました。Shopifyを選んだ理由は、ECサイトのデザインの自由度や拡張性が高いことです。
2023年の段階で、カキモリの越境EC比率は60%を超え、世界30カ国に販路を広げています。
Shopifyの導入事例:家電編3選
アトモフ株式会社
アトモフ株式会社は、Atmoph Window(アトモフウィンドウ)というデジタル窓を開発しました。デジタル窓とは、壁に取り付け世界中のさまざまな景色を映し出すことで、まるで部屋に窓があるような開放感を与えるアイデア家電です。
Atmoph Windowの販売には、使うのが簡単という理由でShopifyを採用しています。また、セールやキャンペーンを実施する際、国別で細かな対応ができる点も重宝していると語っています。
Tomofun(トモファン)株式会社
Tomofun株式会社は、Furbo(ファーボ)と呼ばれるドッグカメラを販売する企業です。Furboを使うことで、飼い主は外出中も自宅の愛犬をスマートフォンを通じて見守ることが可能です。
TomofunはShopifyを利用してECサイトを運営し、ブラックフライデーなどのセールイベントを通じて売り上げを大幅に伸ばしています。特にブラックフライデーでは、通常期と比較して日々の売り上げが5〜60倍にも増加する大成功を収めました。
株式会社葉山社中
株式会社葉山社中は、自社開発した低温調理器BONIQ(ボニーク)を販売する企業です。BONIQは高級店で味わえるような低カロリーで高タンパク質の肉料理を自宅で簡単に作れるという特徴で注目され、3万台の売り上げを記録しました。
以前は異なるプラットフォームでECサイトを運営していましたが、販売数は月間で1~2個でした。しかし、ShopifyでECサイトを構築したあとは立ち上げ初月から数百万円、1年後には数千万円の売り上げを達成しています。
売り上げアップに役立ったのは、サイトを訪れたものの購入に至らなかった顧客にクーポンを出す機能です。さらに、購入時に関連商品を勧める機能もあり、顧客単価を伸ばすことにつながりました。
Shopifyの導入事例:スポーツ編2選
東京大学WARRIORS(ウォーリアーズ)
東京大学WARRIORSは、大胆な改革を進めているアメリカンフットボールチームです。「未来を切り拓くフットボール」をスローガンに掲げ、日本一のチームを目指しています。
改革の一環として、Shopifyを活用したECサイトを開設しました。ECサイトではTシャツやタオルなどのグッズ販売を通じて、選手やファンとのつながりを深めることに成功しました。売り上げを環境整備に使うことで、練習の質を高めています。
SOULfitwear(ソウルフィットウェア)
スノーボードクロス日本代表の鈴木瑠奈氏は、競技資金を確保するためにShopifyを利用してSOULfitwearを立ち上げました。「心体を追求するフィットネスウェア」をコンセプトに高い強度と機能性を持つウェアを販売し、30代の女性を中心に愛されるブランドになりました。
ShopifyでECサイトを構築した理由は、デザイン性の高さと低い手数料で簡単かつ効率的にサイト運営ができることです。高いデザイン性を活かし、ブランドメッセージを顧客に届けられたことが成功につながりました。
Shopifyの導入事例:その他4選
株式会社はせがわ
株式会社はせがわは「お仏壇のはせがわ」で広く知られる仏壇仏具の老舗企業です。
同社は、Shopify Plusを導入したことで既存のコンテンツが整理され、顧客情報がより確認しやすくなりました。ブログ記事とECサイトの統合もうまくできるようになり、さらに多くの顧客に自社サイトを見てもらえるようになりました。
その結果、導入初年度から大型ECサイトに匹敵する売り上げを達成し、ECサイトのページビューは前年比270%に上昇する成功を収めています。
FIRE KIDS(ファイアーキッズ)
FIRE KIDSは、横浜のヴィンテージ時計専門店です。1995年の創業以来、高品質な時計の提供に情熱を注いでいます。
事業継承を機に、店舗の世界観を全国に届けようと考え、Shopifyを利用してECサイトを開設しました。従来は主に関東圏の顧客が対象だったのに対し、ECサイトを開設したことで対象が全国に広がり、月商は約12倍になりました。
amirisu(アミリス)
amirisuは編み物文化を世界に広めるため、編み物専門のライフスタイル雑誌を中心とした商品を販売しています。販売は実店舗とECサイトで行っており、ECサイトにはShopifyを活用しました。実店舗にはShopify POSを導入し、商品管理や決済などをスムーズに行っています。
ECサイトで重宝しているのは、Shopifyで利用可能な外部決済システムのPayPal(ペイパル)です。即時入金できるうえに海外でも広く利用されているため、海外の顧客から購入が多い同社に適していました。
スズキ株式会社
スズキ株式会社が運営するS-MALL(エスモール)は、同社の歴史を感じさせる商品や100周年記念の限定アイテムなど、独自性のある商品を販売しているのが特徴です。Shopify導入の決め手となったのは、事業を小規模ですぐに始められる点です。ブートキャンプなどの実践的なトレーニングができる活発なコミュニティが存在していたことも導入の後押しになりました。
導入後は、約160万円の大型バイクを数分で完売させ、ECサイトでも高額商品は販売できることを証明しました。
Shopifyの導入事例:海外編2選
Still Life Story(スティルライフストーリー)
Still Life Storyは世界中の小さなブティックやショップからインスピレーションを得て、英国で設立されたホームウェアブランドです。
商品のトレンドや顧客のニーズを把握するため、Shopifyの分析ツールを活用したところ、ジュエリーが最も売れているとわかりました。分析結果を踏まえ、同社はトレンドを捉えた商品を提供し続け、結果的に冬のホリデーシーズンには売り上げが前年比50%アップの成功を収めています。
A Sustainable Village(アサステナブルヴィレッジ)
A Sustainable Villageは、女性やマイノリティが立ち上げたブランドや環境に優しい商品を取り扱う店舗です。店内にはハンドソープや洗剤などの日用品の詰め替える場所を設けており、廃棄物を減らす取り組みも実施しています。また、売上の一部を環境保護の寄付に充てるなど、社会貢献する姿も多くの顧客から支持を得ています。
同社は店舗にShopify POSシステムを導入し、顧客とのやり取りや売り上げ管理の効率化を実現させました。
Shopifyを導入するメリット
カスタマイズ性の高さ
Shopifyには8,000を超えるアプリが揃っているため、それぞれのサイトのニーズに合わせて機能拡張ができます。たとえば、売上アップを図るならマーケティングツールを導入するなどです。ECサイトのデザインも100以上のテンプレートがあるため、独自性のあるサイトに仕上げられます。
コストパフォーマンスの高さ
Shopifyは、月額25ドルの低価格で利用できます。手頃な価格で高度なカスタマイズや越境ECへの対応など、多彩な機能を利用できるため、コストパフォーマンスは高いといえます。顧客が商品を購入した際にかかる手数料も比較的安価な点も特徴のひとつです。
越境ECへの対応
越境ECは、ECサイトで日本国内から海外へ向けて商品を販売することです。Shopifyはデフォルトで複数の言語や通貨に対応しているため、海外への商品販売も簡単に行えます。さらに、世界各国での利用に対応するため、多様な決済オプションを導入しています。具体的には、Apple PayやGoogle Pay、PayPalなどです。
まとめ
ShopifyはECサイトのカスタマイズが容易にできるほか、通貨や言語を柔軟に設定できるため、業界問わず海外進出を目指す多くの企業に利用されています。また、実店舗を持つ企業はShopify POSを導入することで、商品検索や在庫管理、注文処理の効率化を達成しています。
このように、Shopifyを利用すると市場がグローバルになるだけでなく、生産性を高めるため、売上アップを期待できます。Shopifyは無料体験も実施していますので、まずは気軽にお試しください。
よくある質問
Shopifyの優れている点は?
Shopifyは専門知識がなくとも簡単に使えるだけでなく、デザインの自由度が高く、機能も多彩なのが特徴です。越境ECも可能なため、海外への販売も視野に入れている事業者からも人気を博しています。
Shopifyで構築したサイト事例はありますか?
- 食品系:ゴーゴーカレーグループ
- アパレル系:COHINA
- 雑貨系:カキモリ
Shopifyで構築したサイト事例として、上記3社を紹介します。それぞれのホームページからデザインや機能性などを確認してみましょう。
日本のShopify導入数は?
日本国内でShopifyを導入している店舗は、33,000を超えています。導入店舗数は増加傾向にあり、数値がすでに変動しているかもしれません。最新の情報を知りたい場合は、Store Leads(ストアリーズ)から確認できます
文:Yukihiro Kawata